新元号「令和」に寄せて。
どうも、ジヤッキー天野です。
今回はごく手短に、先ほど決まった新元号に関して、自身の日記代わりに書き留めておく。
昭和生まれの者にとってはまずもって、このように新元号が祝賀ムードのなか発表されるということに、ひとしおの感慨を覚える。昭和→平成のときは表現が適切かどうかわからないがバッタバタというか、途轍もない喪失感や悲壮感とともに慌ただしく新時代を迎えたものであるから、今回は実に心安らぐものがある。エンジニアの皆さんは大変だろうが「あと1か月」というタイミングも、いま思えば絶妙だったかもしれない。
で、令和に決まった。
ほう。はあ。うーん。
NHKに映っていた渋谷のみなさまも、一瞬リアクションに間があったようだ。
いやいや、元号なんてそのようなものだ。いまの元号と比べて「慣れ度」が違う。ウッヒョーかっけーなあ最高だぜぇ!とはなるはずもない。じきに慣れる。
私も日本国民の一人として、きたる新元号を大事にして、よき日々を送ってまいりたい。
ただ、初見において一抹の懸念があった。ドキリとした、という表現がより正しい。率直に書き留める。
「令」という漢字だ。
先に断っておくが私は「アベ政権打倒!」側の人ではない。政治思想的には中立に近い(それノンポリだろとの批判もこの際甘受する。どうでもいいけどなんでそっち側の人ってカタカナ好きなんだろうね)。正直に告白すれば、これまでの幾多の「決まらなかった、決めきれなかった」政権のことを考えれば…、との思いもある。
そのうえで、だ。
ほほう、令にはよいという意味があるのか。初春の令月にして気淑く風和らぎ…と聞くとじつに美しい。あ、たしかに令嬢とか言うもんな。
さはさりながら、平成31年現在の辞書で令の字を引くと、こう出てくる。
いいつける。命ずる。
きまり。おきて。
命令の令。
号令の令。
指令の令。
法令の令。
禁令の令。
訓令の令。
戒厳令の令。
さらに穿った見方をすると、和の文字。総理は和を以って貴しとなすと色紙に認めるのを好むとNHKでやっていたが、あれ「みんな仲良く」だけの意味では必ずしもないと思っており。
和を以って貴しと為す、さかふることなきを以って宗とせよ。
公共の利益を追及するためには、私利私欲を捨て、派閥や党利党略を超えた議論をせよ。そして仏教を信じ、天皇(飛鳥時代においてはイコール権力、のこと)のもとに一致団結せよ。
みたいな真意があったように、どこかで読んだ。
とすると、令和。
「日本はこれから未曾有の国難に突入する。それに抗するためには、瑣末な私利私欲など捨てて国のために一致団結せよ。そのために様々な命令や指令でもって国家の統制を図っていくが、決まりごとには従うのが国民の務めである。」
という、じつに全体主義的かつ統制主義的なスローガンにも、読めなくもないのだ。
もちろん、かなり穿った見方である。真意はそんなところには決してないと信じたい。それは、令和の世のうちに出てくるであろう憲法改正案を読んで、この目で確かめたいと思う。あと、何年か後にこのブログが(自分の手以外によって)削除されていないかどうか、ってのもあるかな。
さて、それはそれ、これはこれ。今般の元号改正に携わった方々、特に事務方の方々には国民の一人として衷心からの労いを差し上げたく思う。まさしく人に言えないご苦労があったでしょう。僕みたいに後付けでブログやら何やらでケチつけるのは、簡単だもんね(笑)。
よい世の中になりますように。日本が平和でありますように。僕にできるのは持ち場を守ること、すなわち国民の三大義務を引き続き頑張っていこうと思います。